岩と石の比喩。聖書


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サムエル記上 13:6
『イスラエルの人々は、自分たちが苦境に陥り、一人一人に危険が迫っているのを見て、洞窟、岩の裂け目、岩陰、穴蔵、井戸などに身を隠した。』

出エジプト記 17:6
出エジプトの際に、神は岩からほとばしる水でイスラエルの民を潤したこともあります。
「さあ、わたしはあそこのホレブの岩(ツールצוּר)の上で、あなたの前に立とう。あなたがその岩(צוּר)を打つと、岩から水が出る。民はそれを飲もう。」

民数記 20:11
モーセは手てをあげ、つえで岩いわを二度ど打うつと、水みずがたくさんわき出でたので、会衆かいしゅうとその家畜かちくはともに飲のんだ

「岩」の言葉は詩編に多くでできます。

詩編 19編 15節
『どうか、わたしの口の言葉が御旨にかない/心の思いが御前に置かれますように。主よ、わたしの岩、わたしの贖い主よ。』
詩篇73:26
『神はとこしえに私の心の岩』
詩編 95編 1節
『主に向かって喜び歌おう。救いの岩に向かって喜びの叫びをあげよう。』

詩篇の「わたしの岩」 というのは 信仰者の生活の揺るがぬ基礎 という意味です。

コリント人への第一の手紙10:4
みな同じ霊の飲み物を飲んだ。すなわち、彼らについてきた霊の岩から飲んだのであるが、この岩はキリストにほかならない。

新約ではシモンを「ペトロ」と名付けました。
アラム語で=ケファ ラテン語で=ぺトロ ギリシャ語で=ペトロス。ヘブライ語で=セラア とは、えぐられたり、打ち砕かれたりする岩や「小石」という意味

マタイ16章18節
『あなたはペトロ。わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てる。』

神や絶対にゆるがない物の比喩としての岩(ツールצוּר)ではなく、揺らぎ打ち砕かれる小石という意味のセラア=ペトロの上に教会を建てる。と言ったのは、どんな小さい揺らぎやすい信仰の人でもそれぞれが教会になることができるんだよ。という意味だったのかも。

バチカン市国の聖ピエトロ寺院はペトロの墓の上に建っているという伝承があります。

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